

私達のこだわり
― 時と菌と、人と ―
私たちは一貫して『自然常温醸造』を
守り続けています。
蔵に棲みついた微生物と、職人の技、
そして受け継がれた
『蔵の時間』。
そのすべてが、一滴の醤油、
一椀の味噌汁となって、
あなたの日常に変わらぬやさしい味を
お届けします。
四季とともに
味は生まれる

醤油も味噌も、大きな工場のような熟成中の人工的な温度管理は一切行いません。
仕込みの数日間は、職人が糀の声に耳を澄ませ、温度や湿度に細心の注意を払いながら丹念に世話をします。
しかし、仕込んだあとは、微生物たちの働きを信じ、見守るしかありません。
寒さの中、じっと静かに時を待ち、やがて春が来て、夏の温度で一気に発酵が進み、秋にはふくよかな風味が立ち上る――
大量生産には向かないこの製法ですが、小さな蔵だからこそ守れる手間と時間。
それこそが、 私たちにとって「価格よりも品質を優先する」という信念であり、蔵に棲む菌たちと共に歩んできた財産なのです。

すべてを担う
という覚悟

私たち小林醤油店では、大豆や小麦の仕込みから麹づくり、諸味の発酵・熟成、圧搾、火入れ、瓶詰めに至るまで、すべての工程を自社で一貫して行っています。
現在、全国に約1,200社ある醤油メーカーのうち、原料処理から製品化までを一貫して手がける蔵元は、わずか1割程度。それほどに、この製法は手間もコストもかかる時代遅れとも言える方法です。
しかし、私たちはその“非効率”の中にこそ、味の本質があると信じています。
製麹から火入れに至るまで一切の工程を省略せず、自分たちの目と手で最後の一滴まで見届ける。
それが、小林醤油店が「本物の醸造」をお届けするうえで、譲れない覚悟のあらわれです。

蔵の風景
Seasons
「仕込みまでは人が手間を惜しまず、仕込み後は菌たちに祈りながら完成を待つ」
この哲学は、代々変わらぬ私たちの信条です。
本日も、真心こめて丁寧にじっくりと仕込みをしています。
これまでの歩み
History
初代・小林平一郎が新潟県岩船郡金屋村(現・村上市)海老江にて味噌・醤油醸造を創業。
社名を「合資会社小林商店」として法人化
社名を「合資会社小林醤油店」に変更
第六回全国醤油品評会にて日本醤油研究所理事長賞を受賞
第十一回全国醤油品評会にて品評会名誉会長賞を受賞
「鮭節」を使用した鮭つゆ、鮭むらさき、鮭ぽん酢の販売を開始。
新潟県産の丸大豆、小麦を原料とする二か年熟成天然醸造醤油「朱鷺むらさき」を開発。
「鮭節」を使用した鮭つゆ、鮭むらさき、鮭ぽん酢の販売を開始。
和風ホットソース「KAMOSCO(醸すこ)」の販売を開始。
伝統を守り、
未来へ紡ぐ
新潟・村上の小さな蔵だからこそ、私たちは大きな自由を持っています。
この地に根ざした地域性を活かすべく「朱鷺むらさき」や「鮭つゆ」を開発しました。また十年熟成味噌や「醸すこ」シリーズは、量産では到底叶わない少量仕込みの制約から生まれた挑戦の結晶です。
職人の勘と発酵科学の知見を重ね、自然と対話しながら“新しい伝統”を紡ぎ、この土地でしか生まれない多彩な発酵食品をお客様へお届けします。

手から手へ、
温もりを添えて。
約90年の歩みの中で変わらぬ「手仕事」と「まごころ」で、私たちは醤油と味噌を醸し、人々の暮らしに温もりを紡いできました。
便利さや効率が第一に求められる時代でも、手間を惜しまず、地域と共に“手から手へ”新潟の風土が宿るこのやさしい味で、慌ただしい日常に小さな安らぎと余白を添えたい。
そんな願いを込めて、小林醤油店は今日もまた、醤油・味噌を醸し続けます。
